画像: #親子飲みやってみた!第1回@下北沢

みなさん、お母さんやお父さんと話はしていますか? 娘・息子と話をしていますか?
子どもも大人になると、照れくささもあり、2人で話すという機会も少ないかもしれません。さらにお酒を酌み交わすとなると……。でも、お酒が入ると普段はできない話も飛び出すかも?
今回はお父さんと娘、2人の「親子飲み」の場にお邪魔して、そのお話を聞いてみました。果たして父と娘は、どんな会話をかわすのでしょうか?

大人になってから思い出す、小さかった頃のこと

今回、お話を聞いたのは父・大井春美(はるみ)さんと娘・あゆみさん。 

画像: 大人になってから思い出す、小さかった頃のこと

普段から仲が良いそうですが、お酒を一緒に飲むのは「いつぶりかなあ?」とあゆみさん。
お話は、あゆみさんが生まれたときのことから始まりました。

お父さん「あゆみは最初の子だったから、いろいろ記憶に残っているんだよな。逆子で生まれてきて、体も小さかったからすぐに産院とは別の病院に運ばれてね。母乳を毎日届けてたんだよ。初めて笑ったときのことは本当によく覚えてる」

あゆみさん「私の最初の記憶は、お父さんに抱っこされて電車に乗るときに、靴がホームに落ちちゃって……。それを大学生ぐらいのお兄さんが拾ってくれたことかな。あ、お父さんはよく私のやけどの話をするよね」

お父さん「(あゆみさんの腕を見ながら)跡は残ってない? 3歳のときに線香花火をやってて、火種が落ちたんだったね」

あゆみさん「うん。私は『熱かった』とか『痛かった』という記憶はないけど、お父さんがよく話すから覚えてる」

お父さん「そりゃそうだよ。女の子だとやっぱり、傷あとが残ったりしたら……って気になるよ。あと、かわいかったなと思うのは幼児教室に行ったときのこと。先生に『将来なにになりたいの?』って聞かれて『ペンギン!』って答えたんだよ」

あゆみさん「テレビで見てた『にこにこぷん』のピッコロが好きだったから……。かわいい時代があったんだよ、私にも!」

高校生。反抗期はなく、仲のいい親子だった

画像1: 高校生。反抗期はなく、仲のいい親子だった

春美さんは自営業だったこともあり、夕食も一緒にとったり、みんなで百人一首にハマッたりと、家族の仲もとてもよかったそう。特にあゆみさんはお父さんに学校まで送ってもらっていたこともあり、その道中で話をする機会も多く、仲のよい父娘だったとか。

お父さん「高校1年生ぐらいまで一緒にお風呂に入ってたよな」

あゆみさん「そうそう。でもお母さんにとめられたんだよね、もうやめときなって(笑)。
私は合理的に考えて、一緒に入ったほうが早いじゃんって思ってたから、なんでダメなんだろう? とは思った」

お父さん「そりゃあ、もうねぇ……(笑)」

あゆみさん「あと、お父さんには高校生のときずっと送り迎えしてもらってたよね。軽トラックで。おかげで皆勤賞! でもあるとき、車に乗ってる最中にお父さんが苦しみ出したことがあって……」

画像2: 高校生。反抗期はなく、仲のいい親子だった

お父さん「うん。学校のすぐ隣が大きい病院だったから、あゆみを学校に送って車でそのまま病院に行ったね」

あゆみさん「申し訳ないけど、行ってくるから! 皆勤賞かかってるから! って、私は学校に(笑)」

お父さん「検査したら尿管結石で、そのまま入院したな……。でも、軽トラで迎えに行ってよく恥ずかしがらなかったなあ、って思うよ。おまけに迎えに来るのはお父さんだし。思春期の女の子は嫌がる子も多いんじゃないかな? それでもあゆみは『お父さーん!』って手を振って走ってきて。高校生だったけど、かわいいなあと思ったね」

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あゆみさん「はははは!」

弟を大切にする娘だったから、娘のことは親が大切にしたい

お父さん「反抗期も特になかったな。あと印象に残ってるのはSMAPのコンサートのこと」

あゆみさん「高校一年生のときだよね。初めてのドームツアーで、お母さんと一緒に福岡ドームに行く予定だった」

お父さん「そのとき、弟が腹膜炎になって、緊急手術になったんだよな。親の付き添いが必要だけど、お母さんが弟の方に行くと、コンサートに行けなくなる。そうしたら、あゆみが『私はいいから、弟に付き添ってあげて』って」

あゆみさん「えー、私言ったかな。覚えてない……」

お父さん「たぶん、我慢してたんだよね。それでお母さんに『あゆみはいいって言ってるけどどうしようか』って相談したら、『お父さんが一緒に行けばいいじゃん』って。それを聞いたときにあゆみがふわっと嬉しそうに笑ったんだよ」

あゆみさん「覚えてない!(笑)」

お父さん「無意識のうちに『私は我慢しなくちゃ!』って考えたんだと思うよ。お姉ちゃんだし」

大学進学のために東京へ。電話代は6万円に!

画像: 大学進学のために東京へ。電話代は6万円に!

大学進学を機に、実家のある大分県から東京へ上京することになったあゆみさん。弟さんも3年後に上京。お父さんとしては寂しくなかったのでしょうか。

お父さん「子どもたちにもやりたいものってあるじゃない。僕たちも、家業を継いでほしいという強い思いもなかったし、教育って大事だと思ってたから」

あゆみさん「高校のころは行き帰りが一緒だから、車の中でいろいろ話してたんだよね。テストのこととか模試がどうだったとか、どこの学部に行きたいとか話してたから。相談というほど大げさなものじゃないけど」

お父さん「自分たちで切り開きなさい、という気持ちが強かったね。その手段としてそこそこの教育があれば、なりたいものになれるから。生きたいように生きなさいという気持ちだったんだよ」

あゆみさん「上京してしばらくは毎日電話してたよね。だから携帯代が6万とかだった(笑)。少ししたらメールが使えるようになって、徐々に減っていったけど」

お父さん「あれは安心料みたいなもんだね(笑)。上京していったときはそんなに寂しくなかったけど、休みに帰省してきてまた東京へ帰ったあとが寂しかったなぁ。にぎやかだった家が静かになって……」

お父さん! 私が結婚したとき、どう思った?

画像: お父さん! 私が結婚したとき、どう思った?

あゆみさん「私が結婚したときはどう思った?」

お父さん「その年に家族で住むために大分でマンションを買おうと思っていて、家族で見に行ってたんだよね。そうしたら、何か月後かに、『お父さん、私を好きって人がおるんやけど』って電話があったんだ。驚きもしたけど、『そいつ、見る目あるな』と思ったね。あゆみを信じてたから、職業も結婚相手も娘が選ぶなら、それでいいよ、という感じだった」

あゆみさん「夫を見てて、お父さんに似てるなって思うことがある。結婚するときは意識してなかったけど」

お父さん「うそ~?」

あゆみさん「お父さんはイヤかもしれないけどね(笑)。彼も楽天的で、優柔不断なところがあって、そういうとことが似てる。片付けが苦手なところはお父さんと真逆だけど」

お父さん「精神的なところで似てるのかな」

あゆみさん「お父さんと一緒であまり怒らないし」

お父さん「あゆちゃん怖い、って言ってたよ(笑)」

あゆみさん「はははは! 確かに『あゆちゃん怒ってる?』ってよく聞かれるなぁ」

両親も東京へ。仕事を手伝ってもらうようになった

現在は、大分の家を引き払い、東京に上京したお父さんとお母さん。実は、あゆみさんが経営する会社の社員でもあります。その経緯はどのようなものだったのでしょうか。

あゆみさん「お父さんたちが上京するときは、まだ会社を法人化するって決めてなかった。
お母さんはパートをするだろうし、お父さんの仕事もあるだろうと思っていたけど、単純に私の仕事が忙しくなって……。お父さんとお母さんができるんだったらやってもらうほうがいいなあって。お父さんたちも仕事しやすいかな? というのが理由」

画像: 大分の実家を引き払うことになり、そのお手伝いに帰省したあゆみさん。家の前で、記念に撮った写真を見せてくれました

大分の実家を引き払うことになり、そのお手伝いに帰省したあゆみさん。家の前で、記念に撮った写真を見せてくれました

お父さん「おかげでいろんな経験させてもらってるよ。上京のことだけじゃなくて、僕はもともと飛行機が怖かったのに、あゆみが海外で結婚式をするし、シンガポールに住んでいたこともあったから、飛行機も克服したね」

あゆみさん「今後は老後が心配かな(笑)。お母さんがすごく小さくて、お父さんが大きいからどっちがどうなったら介護が大変だな、って」

お父さん「だからお金をためて施設に入れるようにしようかな、と思ってる。実際におばあちゃんを3年間介護していて、介護する人の気持ちも分かるし。そういうのは案外『仕事』って割り切れる他人のほうがよかったりするから」

あゆみさん「東京に来て、1年経つけど、ホームシックにならなかった?」

お父さん「まぁちょっとはね。お墓も向こう(大分)にあるけど、見てくれる人もいるから、
それよりも、現実的に子どもたちの近くにいるほうがいいかな、って考えたんだよ。年齢もいってるから体のことも心配になったし」

あゆみさん「私は近くに住んでてくれて超便利になった。ごはん作ってもらえるしね! ありがたい!(笑)」

画像: 両親も東京へ。仕事を手伝ってもらうようになった

親子飲み、やってみて感じたことは…

小さいころから親子仲が良かった大井さん親子ですが、やっぱり今回初めて話すこともいくつかあったそう。

あゆみさん「最近、思い出話をすることもあったけど、結構『お父さん、そんなこと思ってたんや』っていうのはちょっとありました。SMAPのライブの話はそうやったっけ、って思ったし」

お父さん「コンサートは僕も楽しんだけどね(笑)」

あゆみさん「あと、初めて笑ったときのこととか」

お父さん「小さいころに関しては、あゆみのことはよく覚えてる。生まれたときは小さかったけど、思ったより大きくなったし」

あゆみさん「伸びたり縮んだり。横に伸びてばっかり!(笑)」

お父さん「ちょっと痩せなさいって今は言ってるよな。年取ったら大変だよ」

あゆみさん「その割にスイーツ食べに行こうっていうじゃん。そりゃ痩せないわ!(笑)」

画像: 親子飲み、やってみて感じたことは…

話の端々から、仲の良い様子がうかがうことができて、聞いているほうも思わずほっこり。
印象的だったのは「いろいろ大変なこともあったけど、乗り越えられたのは支えてくれたあゆみのおかげ」とお父さん。
リラックスした空気の中で、親子飲みは終了。その飲み会がきっかけでますます、親子の絆が強くなることを願ってやみません。

取材・編集/ふくだりょうこ+プレスラボ
写真/鎌田瞳

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