みなさんは「肩たたき券」や「お手伝い券」を作ったことはありますか? 幼いながらに親孝行したいと思った子どもたちが、真っ直ぐな気持ちで作るカード。当時を思い出すとなんだか優しい気持ちになれますね。

年齢を重ねるに従って親孝行って少し重く考えがち。でも、そんな大げさなものではなく、当時の「肩たたき券」のように優しい気持ちを込めたもの、親の方からも簡単にお願いできるものって、いまちょっと考えたい親孝行かもしれません。

少しオトナになった20〜30代の女性たちに、いまお母さんに送りたい「肩たたき券」を大阪のベッドタウンである堺で聞いて来ました。

洋服をいっしょに選んでプレゼント Harukaさん26歳

画像: 洋服をいっしょに選んでプレゼント Harukaさん26歳

いつも同じような服ばかりで、おしゃれをすることから遠ざかっているお母さんへHarukaさんからこんな「肩たたき券」。でも実際に出かけるときは、お父さんも誘って「財布はお父さんにお任せしますー」とのことでした。

「ふたりで行けるようにペア旅行チケット」みゆきさん 31歳

画像: 「ふたりで行けるようにペア旅行チケット」みゆきさん 31歳

私が10代のとき以来、旅行は皆無というお母さんに、旅行チケットをプレゼントしたいというみゆきさん。

「あまり高価な旅は難しいので、まずは日帰りバスツアーから!」。ふたりというのは「もちろんお母さんとお父さんで行ってほしいから」。

「とことんマッサージ」SARさん 29歳

画像: 「とことんマッサージ」SARさん 29歳

大学を出て、その後、柔道整復師専門学校へ通ったSARさん。今は、鍼灸院で働く毎日ですが、意外にも「お母さんにマッサージをやったことがない」そう。

最近はじっくり話す機会も少なくなってきているとのこと。書きながら「あっ、これほんまの“肩たたき券”やん!」とニッコリ。

「ゆっ〜くりスカイプでんわ」結さん 38歳

画像: 「ゆっ〜くりスカイプでんわ」結さん 38歳

結さんは東京都のご出身。大阪へ来てまもなく10年。「なぜか実家の母から電話が来るときは決まって忙しくて」。いつもそっけなくしてしまうそう。

「スカイプだと時間も気にしなくていいので、聞き役になってゆっくりお話ししたいですね」。

「むすめとSMILE」チャ〜チルさん 32歳

画像: 「むすめとSMILE」チャ〜チルさん 32歳

昨年、長女が産まれて「今は孫を見せてあげることが何よりも親孝行」というチャーチルさん。なので「私と娘のスマイルがゼッタイうれしいことハズ」。

「どんなに疲れたときでもこのチケット出してもらえれば、スマイルします!」と力強く宣言してくれました。

「スーパー銭湯でお背中流します」由美さん 25歳

画像: 「スーパー銭湯でお背中流します」由美さん 25歳

母娘でスーパー銭湯によく出かける由美さん。「いつも背中ぐらい洗ってあげようと思うのですが、それを言うのがけっこう恥ずかしくて」。

こういう機会なので、「今度行ったときは自分から言ってみようかな」と明るく話してくれました。

さらに2人の方には、お母さんが欲しい「肩たたき券」も聞いてもらいました。

「ペーパードライバーを卒業してドライブに連れてってあげる」さやこさん 20歳

画像: 「ペーパードライバーを卒業してドライブに連れてってあげる」さやこさん 20歳

今年、成人式を迎えたばかりの大学生のさやこさんに、「いま“肩たたき券”をお母さんに送るならどんな内容?」と質問。長い間悩んで書かれたのが、これ。

お母さんのめぐみさんは料理教室の先生。お家が駅から少し遠いので、先生をされる傍ら、めぐみさんの日課は、もっぱらお父さんや子どもたちの送り迎え。

車の保険の切り替えのタイミングで運転する機会を逸してペーパードライバーになりつつあったさやこさんから、こんな親孝行宣言がされました。

そして、そのことをお母さんにラインで伝えると、「それは助かる〜!」という大好評のお返事が。

「でも、かれこれ2年くらい運転していないから、ちょっと心配ですね」というメッセージも間髪入れずに届きました。

うれしいけどちょっと複雑な気持ちだったのかもしれません。

母:めぐみさんから「自分の服は自分でアイロンをかける!」

画像: 母:めぐみさんから「自分の服は自分でアイロンをかける!」

では逆に、「お母さんがいま欲しい“肩たたき券”はどんなものですか?」の質問に、即座に「家事ならなんでも〜!」のコメント。

とにかく自分のことは自分でやってほしいという願いを込めて、お母さんのめぐみさんからは、こんなリクエストになりました。

「行きたい所に一緒に旅行しよう!」ゆきさん 28歳

画像: 「行きたい所に一緒に旅行しよう!」ゆきさん 28歳

ゆきさんは両親、2人の兄、みんなが同居する5人家族。デザイン関係のお仕事で毎晩遅いゆきさん、そしてお母さんの千恵子さんも家事にパートにと家族の誰よりも忙しい毎日をおくっておられるとのこと。

「同じ家で暮らしていますが、最近だんだん時間が合わなくなってきましたね」とゆきさん。昔ならなんでもなかった団らんの時間が意識的につくらないとできなくなってきたそう。ということで、ゆきさんからは旅行のプレゼント。

そして、ゆきさんのメッセージを千恵子さんに電話で伝えると、「いつになったら行けるんかなぁ??」という第一声。

「でも、普段からお仕事忙しいのに家族のためにいろいろやってくれていることはわかっていますよ」という温かいお言葉もいただきました。

母:千恵子さんから「一緒にごはんを作って食べたい!」

画像: 母:千恵子さんから「一緒にごはんを作って食べたい!」

そんなお母さんからは、「一緒にごはんを作って食べたい!」というリクエスト。二人に共通するキーワードは、「一緒」。

旅行やごはん、おそらく目的はどんなことでも良くて、とにかく「一緒に過ごす」という時間を大切に考えたいという二人の気持ちがとてもよくわかりました。

大阪は堺市という閑静な住宅地で今回取材を敢行しました。取材してみて気づいたのは両親と同居している20〜30代が意外に多いということ。

家族の距離が近いからこそ、なかなか言えそうで言えない「感謝の言葉」はたくさんあるように感じました。そして親がしてほしいこと、喜ぶことって、実はみなさん気づいているような・・・。でも、その伝え方が見つからないのかもしれません。

オトナの「肩たたき券」を考えることで、そのきっかけになればと思います。

(編集・ライター/木下由紀彦 カメラ/コーダマサヒロ)

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