私のお父さんの趣味は、アウトドアです。山登りにボルダリング、自転車にキャンプと、多彩な趣味をもっていて、私が幼い頃はいろんな場所に連れて行ってくれました。でも私がだんだん部活や友だちとの遊びで忙しくなって、気づけばお父さんと出掛ける機会は減ってしまっていました。

久しぶりにお父さんと出掛けたいなぁと思って、「ねぇお父さん、来週の土曜日何してるの?」
と聞いてみると、一人でディキャンプに行く予定だとのこと。

季節は春。「いいね、ね、私も一緒に行っていい?」お父さんはニコッと笑って、「珍しい!じゃあ二人で行こうか」と、ディキャンプの企画が決まりました。

車に道具を詰め込んでオートキャンプ場へ

朝9時に車に道具を詰め込んで、出発!青空が広がる清々しい朝です。

途中、スーパーに寄って、食材や飲み物を調達します。ランチはお父さんのリクエストだった、私の得意料理、鳥と野菜のトマト煮込みです。野外で作ったことはないからちょっと心配だけど、お父さんいわく、「いつもの2倍は美味しくなる」らしいんです。楽しみ!

そしてキャンプ地に到着~。緑豊かなオートキャンプ場で、区画にもゆとりがあるからゆっくり過ごせそう。お父さんは慣れた手つきでパパッとタープやテーブル、椅子を広げていきます。私も手伝って、30分もすると風が吹き抜ける芝生の上のリビングルームのような居心地の良い空間の出来上がり。お父さんセンス抜群!

魔法の鍋でクッキング

ここからは私の出番、クッキングタイムです。

食材を切ったりして準備をしていると、お父さんが「これ、魔法の鍋な」と、黒い鉄製の重い鍋を出してきました。ダッチオーブンというらしいです。はじめて見ました。これを炭火にかけて食材を煮込むと最高に美味しく仕上がるから、「魔法の鍋」。

チキンとトマトと野菜を詰め込んで、重い蓋をして、お父さんが準備した炭火にかけます。蓋の上にも炭を置いて、上からも下からも熱を通すんだそう。
家から持ってきたお米も飯盒に入れて火にかけて、料理が出来上がるまで、火の様子を見ながら二人でしばらく待ちます。

改めて思うけれど、お父さん、さすが長年アウトドアを趣味にしているだけあって、本当に頼もしい。火もいつの間にか点いていたけれど、私と同世代の男友達でこんなに早く火を点けられる人はいないと思う。バーベキューをしても、いつも火の準備にすごく時間かかるもの。

お父さんが、「そろそろいいかな」と言って、ダッチオーブンの蓋を開けました。白い湯気と香りがふわぁっと上がってきます。お米もちょうどいい感じ!お皿に取り分けて、待望のランチタイムです。

画像1: istock

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うわーーー!全然違う、家で食べるのと別物!同じ材料なのに、食材それぞれの味が生き生きしてる。お父さんも絶賛してくれました。ご飯も美味しく炊き上がっています。なんと言っても、おこげがいいアクセントになってるんです。外で料理をして食べるって、こんなに美味しくって幸せな気分になるんだなぁって、感動しました。

木漏れ日の下で飲むお父さんのコーヒー

食事の後は、お父さんが「ランチのお礼に」と、コーヒーを淹れてくれました。

お父さんお薦めの喫茶店で調達してきてくれた焙煎したての豆を、持ってきたミルでゴリゴリ挽いて、時間をかけて淹れたドリップコーヒー。

画像2: istock

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木漏れ日の下で飲むお父さんのコーヒーは、もしかしたら今までの人生の中で飲んだどのコーヒーよりも味わい深かったかもしれません。静かで穏やかな時間が流れて、今日お父さんとこうやってディキャンプに来れて良かったと心から思いました。

チェックアウトの時間まで、少しだけ、キャンプ場の敷地を散策してみることにしました。今度はテントで一泊してみたいなぁ、お父さんに言ってみると、「いつでも行こう!」って。

言おうか迷ったけど、ここは思い切ってお父さんに一言。

「今日のお父さん、すごく素敵でかっこよかったよ」

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