今年の母の日は、ちょうど私の仕事のお休みが重なったこともあって、お母さんが大好きな旅行に招待することにしました。行き先は京都です。お母さんは甘いものが好きで、なかでも最近は抹茶がブームらしいので、京都のなかでも抹茶スイーツの聖地(?)ともいえる宇治が今回の旅行のメインテーマ。私もはじめて行くので、とっても楽しみです!
京都駅からJR奈良線に乗って約20分、JR宇治駅で降ります。片道240円、乗り換えもないので迷わず来れました。宇治茶の本場だけあって、老舗のお茶専門店や甘味処が点在しています。そして町中のいたるところがグリーンで統一されているような気がします。お茶の町に来たんだって、期待が高まります!
甘味処の本店に
まずは、ガイドブックで紹介されていた有名な甘味処の本店に向かいます。のれんをくぐって古い建物の中に入ると、すぐにお茶の良い香りが漂ってきました。お母さんも私も興奮を隠しきれません!
趣のある建物でいただく抹茶スイーツ。いろいろ試したかったので、定番の抹茶パフェと、ここでしか食べられない限定のデザートプレートをオーダーしました。運ばれてきたボリューム満点のスイーツ、二人でいっぱい写真を撮って、お店の人にも撮ってもらいました。
スイーツはどれも抹茶の豊かな香りと味わいに満たされていて、一口食べるごとに感激。
お母さんも私も「なくなってしまうのが惜しい~!」と言いながら、じっくり味わいながらいただきました。
お母さんは「期待値の3倍は美味しかった」と大喜び。併設されているお土産やさんでも、たくさんお土産を買いました。
宇治茶、抹茶の焼き菓子、抹茶のチョコレート……。当分抹茶には不自由しないぐらいには買い込みました(笑)
宇治川のほとりを散歩
宇治は、かの有名な紫式部が書いた源氏物語の全54帖のうちの最後の10帖の舞台になったことでも知られています。私もお母さんも、源氏物語は昔から好きだったので、この旅行に来る前にもう一度、源氏物語の「宇治十帖」を読み返してきたんです。
源氏物語のミュージアムや縁のある神社などに足を運んで、宇治川のほとりを散歩しました。宇治橋西詰の袂には、紫式部の彫像がありました。その昔は平安貴族の別荘地として栄えていたという宇治、歴史を感じる町並みや、きっと昔から変わらない川の流れを見て、お母さんと平安時代をちょっと想像したりしました。
宇治を堪能したところで、次の目的地に向かいます。もうひとつ、お母さんがきっと喜ぶ面白そうな企画を仕込んでおいたんです!電車に乗って、京都市内に戻ります。
京都の町家でかんざしを手作り
予定していたのは、「京都の町家で、かんざしを手作りするワークショップ」です!なんと自分の手で、つまみ細工をして、それをかんざしにすることができるんだそう。手先が器用なお母さんなら、きっとすぐに出来てしまうのかもしれないけれど。
可愛らしい京町家、テーブルについて、好きな色の布を選びます。ピンセットで細かな調整をしながら、お花の形にしていきます。難しいー!
でもお母さんはとてもスムーズにきれいな花びらを次々と作っています。お母さんも初めてのはずなのに。
「もっとお裁縫、教えてあげないとね」なんて言われてしまいました。
なんとかお花の形にしたものの、お母さんのと比べるとなんだかいびつな形になってしまいました。
本当は、私の作ったものをプレゼントしようと思っていたのに、これじゃあなぁ……。とちょっとへこんでいましたが、お母さんが「記念に作ったかんざしを交換しない?」って提案してくれました。
私としてはラッキーだけど、「本当にいいの?」と聞くと、「世界に一つのかんざし、いいじゃない」と、お母さんが作ったものを私の髪につけてくれました。お返しに、私もお母さんの髪につけてあげました。
「記憶に残る母の日をありがとう」、お母さんはそう言ってくれたけれど、こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいになった旅になりました。
「お母さん、ありがとう!」